雑司ヶ谷霊園は、明治7年9月もと雑司ヶ谷旭出町墓地を東京府が引き継ぎ、雑司ヶ谷霊園墓地として開設され、明治22年に東京市が管理して、昭和10年に「雑司ヶ谷霊園」として現在に至っ(いた)ています。
池袋副都心に近く、10万㎡を超える園内はほぼ平坦で、ケヤキの古木等の緑も多く、貴重な自然環境の場所となっています。また夏目漱石・泉鏡花・小泉八雲・竹久夢二・永井荷風など多数の文化人が眠る墓所があり、散策に訪れる人も多く見られます。
変わったところでは、鼠小僧治郎吉とともに良く知られる江戸時代後期の大盗賊「鬼あざみ清吉」の墓があり、その墓石を削り取るとご利益があると言われていることから、今は受験生が合格祈願に訪れて墓石を削っているようです。その大盗賊を捕らえるためではないのでしょうが、近くに昭和の人気テレビドラマ「銭形平次」を演じた大川橋蔵(おおかわ はしぞう)の墓があるというのは偶然とはいえ興味がわくものです。